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イサム少年とチャリ④ “憧れの代償は重かった!”の巻

イサム少年とチャリ
“憧れの代償は重かった!”の巻

憧れのアストロGこそ手に入らなかったが、
僕のエレクトロボーイZも負けないくらい
派手なフラッシャーが付いていた。

当然のことながら電源は乾電池で、
今ではほとんど使わなくなった単1という
巨大な乾電池をたしか6本も使っていたと思う。
機器の重量に加え乾電池の重みも加わり
かなりな総重量になった。

僕の住む家は少し高台になっている。
車の通る道から路地に入り、
そこから更に階段や坂道を登らなければならない。

買ってくれることの条件に、
その辺に路駐しないで
ちゃんと家に保管する事っていうのがあった。
だから、乗った後は毎回その階段や坂道では
チャリを押して、あるいは持ち上げて家に運ぶのだが、
これが一苦労。
この時ばかりは、「もう少し軽く出来ないものかね!」
ってなこと呟きながらこのデカくて重いフラッシャーが
ちょっと邪魔に感じてしまったものだ。
あれだけ憧れていたフラッシャーなのに、
勝手なものである。

そして当然、バランスも悪くなるのでよくこけた。
まあ、自転車に乗る経験もまだ浅いから
単なるヘタクソってのもあるが、
何しろチャリの上部が重いので
重量バランスが悪く、兎に角よくこけた。

そして、度々「ガッシャーン!」という派手な音とともに
横倒しになりフラッシャーの一部が欠けて
パラパラっと路面に散らばった。

シッ○!であるオーマイガー!である。

大きな欠片は拾って接着剤でくっ付けたりしていたが、
半年もたつとあちこち欠けてエレクトロボーイZではなく
エレクトロボローイZになってしまった。
トホホ。。。

フラッシャーが欠けて行くたびに、
心にもぽっかりと穴のあく思いをするイサム少年であった。


(^-^)v





イサム少年とチャリ③  “ヘンテコなハンドル”の巻  その2

イサム少年とチャリ
“ヘンテコなハンドル”の巻 その2


先輩のアストロGも僕のエレクトロボーイZも、セミドロップ・ハンドルというハンドルがデフォルトで付いていた。

セミドロップ・ハンドルというのは、最近あまりお目にかからないがドロップ・ハンドルのセミ版ってことなのだ。
だから「若干ドロップ」というか「ややドロップ」ってことで…
そもそもドロップ・ハンドルというのはだなぁ…(汗)。
ググってくれたまえ~!

さて、話を先輩のハンドルの角度に戻すと、そのセミドロップ・ハンドルが60度くらい前倒しに付けてあるのだ。
つまり、チャリを横から見て本来水平に後方を向くはずのグリップの端が、ぐぐっと上にそそり立つようなヘンテコな角度。

その(ヘンテコな)ハンドルどうしたんですか?と先輩に尋ねると
「ホントはチョッパーにしたいんだけどね…」と言いながら、
ハンドルを高い位置で構えるような仕草をする。

チョッパーって言うのはイージーライダーのハーレーのように高い位置にグリップがくるようなハンドル。

そこで、先輩は少しでもチョッパーに近づくようにアストロGのハンドルの角度をグリップが上を向くように付け変えていたのだ。
 
それを見た僕は…

あろうことか「カッコ良いー!」と思ってしまったのだ。

翌日から僕のエレクトロボーイZのハンドルもヘンテコな角度になっていたのは言うまでもない。

イサム少年あさはかである。
 
その後も、柔道の日は3人つるんでヘンテコなチャリを走らせ、
「このチームでスカジャン作ろうぜ!」
「サドルもバナナ・シートにするぜ!」
などなどチャリやチームの話で盛り上がった。

実際にスカジャン作ったりは出来なかったけど、こづかいの範囲でなんとか出来るような、「パフパフ鳴るラッパ」や更に「赤や緑の電飾」を付けたり自分なりに改造して楽しんでいた。

その後、先輩が本物のチョッパーを付けたかどうかは定かではないが、今思うとあのヘンテコに角度を変えたハンドルはめちゃめちゃ運転しづらかったなぁ…(笑)。

危なっかしくてしようがないぞイサム少年!

(^-^)v





イサム少年とチャリ ③ “ヘンテコなハンドル”の巻  その1

イサム少年とチャリ
“ヘンテコなハンドル”の巻 その1


親を拝み倒して手に入れたフラッシャー付き自転車“エレクトロボーイZ”は、当然のように毎日乗りまくった。
嬉しくて嬉しくって街へ海へ山へとあちこちペダルを漕いだ。
 
そして、いよいよ柔道の日。
僕は新しくてピカピカ(電飾もピカピカ)のチャリで先輩達と合流して道場へ向かう。

この頃になると先輩の家の隣に住む1つ年下の後輩も一緒に道場に通っていたので、チャリを導入した僕も含め3人はつるんで走った。
「イェーイ!!」
友達とつるんで走るのは一人で走るよりも、めちゃ楽しかった。

僕等の住む上町(うわまち)の辺りから道場のある下町(したまち)の方に行く道のりは、1箇所ヘアピンカーブになっているような、ちょっとした峠道のような道を通っていくのだが、往路は下り坂になっていて、漕がずしてスピードに乗れるので3人とも我が物顔で走った。

丁度その頃流行っていた仮面ライダーの主人公がバイクに乗るように、やや前傾姿勢になり険しい顔で風を切った。「今のオレって超カッコ良いかも!」なんて思いながら悦に浸っていたものだ。帰り道は上り坂になるのでチャリを押し歩かねばならなかったが…。

 
そんなある日、先輩のアストロGのハンドルの角度がヘンテコになっているのに気付いた。

「なんじゃあれ!」

イサム少年、目がまんまるくなるのであった。

( ゚д゚ )








イサム少年とチャリ②  “憧れのアストロG”の巻  その3

イサム少年とチャリ
“憧れのアストロG”の巻 その3


神様もそう易々とは憧れのアストロGを与えてはくれない。
 
うちの親は小さな和菓子屋を細々と経営していたのだが、
その商売上のお付き合いのある自転車屋さんから購入するなら良いということになった。

当初僕は、そんなの全然OKへっちゃらだよ~何処で買おうと関係ないもんね~!
といい気になっていたのだが、そのお付き合いのある自転車屋さんというのは
ナショナル自転車のお店ということらしい。
ふーん。
ん?ナショナル?あのテレビとか電池とかの?

後日、親がその自転車屋さんに確認してくれたところ、
そこにアストロGは…ナイということだ。

ふーん。。。
 
え? 

無いーっ!!

それじゃ僕の憧れの“アストロ”は? 夢の“G”はどうなっちゃうの??

ボボ・ブラジルのジャンピング・ヘッドバットを喰らったジャイアント馬場のように膝から崩れ落ちた。
「おぷしっ!ぽぁ~!」(←馬場のうめき声)

結局ブリジストン自転車である“アストロG”は入手不可。
そのお店ではナショナル自転車のみ取り扱っているのだ。
なんという…。
「さよなら“憧れのアストロG”」
「今まで楽しい夢が見れたよ…」
 
親父になんでこのお店じゃないとダメなんだよー?
って若干キレ気味に訊いたところ
「ここなら月賦で売ってくれるからだ」と教えてくれた。

当時5~6万くらいしたその自転車。
裕福でもなんでもないのに、いやむしろ貧乏だったのに…
そんな高価な自転車を一つ30円ほどの和菓子をぽつぽつ売りながら月賦で支払って
こんなバカ息子に買い与えてくれた親には感謝しかない。

そして、そんなバカ息子な僕のところに来た自転車が“エレクトロボーイZ”だ。
“アストロG”は手に入らなかったけど同じ様に5段変速でフラッシャー付きだ!
これからよろしくな!“エレクトロボーイZ”!

エレクトロボーイz
エレクトロボーイZ

(^-^)v




イサム少年とチャリ②  “憧れのアストロG”の巻  その2

イサム少年とチャリ 
“憧れのアストロG”の巻 その2

もう寝ても覚めても頭の中は“憧れのアストロG”でいっぱいだ。
そこでイサム少年、どうしたら買ってもらえるか考え、「絶対アストロGを買ってもらうもんね作戦」(こんな名前は無かったが)を実行した。

① 先ずは近所の自転車屋さんで“アストロG”のカタログを入手!
② カタログやチラシは自分の寝床(2段ベッド)を中心に家族にも見えるようにそこらじゅうに貼る。
③ 夕方から夜間にかけての柔道に通うのに、どれだけフラッシャー付き(←ここ重要!)の自転車が必要か力説する。
④ 聞き入れられないと場合によっては泣く。
⑤ 兎に角、親と顔を合わせたなら合掌をして拝みながらしつこくせがむ。
⑥ 神様仏様に祈る…。

このような努力?を続けること数週間、ようやく親父から「しょうがないなぁ。お前はヘビみたいにしつこい奴だ!」とお許しのお言葉がでたのである。

ヨッシャー!!
まさに天にも昇る気分だった。
嬉しくて天井を突き破って宇宙まで飛んでいくような感覚だ。
これであのカッコいい“アストロG”に乗れるぞう!
フラッシャーを右に左にピカピカさせて颯爽と街を走れば、
道行く人々が振りかえり、
「あっ、あれはアストロGではないか!」
「キャー!ステキ!」
ひと通りバカみたいな妄想が膨らむ。

この瞬間はおそらく、小学6年間でも5本の指に入るくらい幸せな瞬間だったに違いない。

しかし、喜んだのも束の間。
“憧れのアストロG”はどんどん遠ざかって行く運命にあった。


(^-^)v



プロフィール

瀧田イサム

Author:瀧田イサム
瀧田イサム オフィシャル・ブログへようこそ!

8月8日生まれ、神奈川県横須賀市出身。
中学の頃にベースを始め数々のバンドやセッション活動、アーティスト・サポート等を経て1995年には六三四Musashi、2002年にはアーク・ストームに加入し、テクニカルかつ流麗なプレイで辣腕を振るう。
並行してGRANRODEOやMinamiのサポート・ワークでも精力的に活動している。
2015年12月にはデビュー20周年にして初ソロ・アルバム『Rising Moon』をキングレコードからリリース。
2016にはJeff KollmanのJapan Tourにも参加。
使用楽器はコンバット製TAKITAモデル6弦BASS

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